中小企業診断士の関連資格

中小企業診断士は受験科目がとても多い国家資格です。

試験勉強をしているなかで、またはこれから勉強を始めるときに、他の資格と似ている内容があることに気づきますよね。 

  • 中小企業診断士の知識は他の資格取得に活かせるの?
  • 中小企業診断士試験の受験に役に立つ資格はあるの?
  • 中小企業診断士とダブルライセンスを狙える資格はあるの?

このような疑問を持つ方も多いでしょう。

実際に、中小企業診断士と関連する資格を複数持ち、それぞれの資格の強みを活かして活躍する方も増えています。

あなたもせっかく膨大な範囲の勉強をするなら、習得した知識を活かして取れる資格は取得しておきたいですよね。

そこでこの記事では、中小企業診断士の関連資格の紹介と、ダブルライセンスによって受験勉強や今後にどのように役立つかを網羅的に解説します。

中小企業診断士とのダブルライセンスに興味のある方は、ぜひ確認してくださいね。

中小企業診断士試験の受験に役立つ関連資格とは?

上述のとおり、中小企業診断士は受験科目が多い資格のため、必要とされる知識が重複している資格が複数あります。

そのため、ダブルライセンスを狙いやすい資格といえるでしょう。

中小企業診断士の1次試験では、一定の資格を保有していると受験科目が免除になる制度があります。

例えば、以下のような資格保有者は1次試験科目の免除対象です。

  • 公認会計士
  • 税理士
  • 不動産鑑定士
  • 応用情報技術者

そのほか、習得した知識が試験勉強に役立つ資格や、勉強途中で取得を目指せる資格も複数あります。

ダブルライセンスによって相乗効果が生まれる資格もあるため、中小企業診断士としての働き方をイメージしながら、関連資格をチェックしましょう。

中小企業診断士の受験に役立つ関連資格について、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご確認ください。

中小企業診断士試験の受験に役立つ関連資格(ダブルライセンス)とは?

中小企業診断士と公認会計士

公認会計士は、中小企業診断士の1次試験科目が免除となる資格のひとつです。

具体的には、1次試験の「財務・会計」が免除されます。

そのほかの試験科目も重複した内容が多く、公認会計士の資格を持っている方が中小企業診断士を受験すると、通常より短い学習時間で合格へ近づけるでしょう。

また、2つの資格は相性がとても良く、ダブルライセンスを保有していると大きな強みとなります。

公認会計士は、企業の財務状況が適切かを表明する「監査業務」を独占業務とする国家資格です。

一方で、中小企業診断士の主な業務は経営コンサルタントです。

両方の資格を保有していれば、監査だけでなく経営コンサルティングも行えるようになり、他の公認会計士との差別化ができるなどのメリットがたくさんあります。

公認会計士の特徴や中小企業診断士との関連について、より詳しい解説は以下の記事をご確認ください。

中小企業診断士と公認会計士はどちらがいい?両方取るメリットはある?

中小企業診断士と税理士

税理士の資格を持っている方も、中小企業診断士の1次試験で「財務・会計」の科目が免除されます。

税理士は「税務代行」「税務書類の作成」「税務相談」の3つが独占業務です。

税金に関する独占業務を行えるのが税理士の魅力ですが、近年はコンピュータの会計ソフトの普及により、税理士への依頼が減ってきているのが現状です。

そのため、独占業務以外の分野に進出する税理士も増えています。

中小企業診断士も保有していれば、税理士として顧問契約を締結している企業への経営コンサルティングも行えるため、他の税理士との差別化を図れる大きな強みとなります。

ただし、税理士資格を取得するのには多くの勉強時間が必要なのがダブルライセンスを狙う上での注意点です。

以下の記事では、税理士試験の難易度や仕事内容などを詳しく解説しているので、ぜひ確認してみてください。

中小企業診断士と税理士はどちらがいい?ダブルライセンスのメリットは?

中小企業診断士と応用情報技術者

応用情報技術者の資格を保有していると、中小企業診断士の1次試験で「経営情報システム」の科目が免除になります。

また、応用情報技術者の内容は、中小企業診断士の「企業経営理論」と「財務・会計」の科目とも関連があるため、受験勉強に活かすこともできます。

応用情報技術者は、ITに関する専門知識を身につけられる資格です。

両方の資格を取得すれば、経営全般の知識がありながらもITが得意な人材になれるため、転職や昇進にプラスになるでしょう。

さらに、経営にはITの知識が不可欠な現代において、どちらかの仕事をするときに、より高いレベルの仕事ができるようになります。

中小企業診断士と応用情報技術者のダブルライセンスに関しては、以下の記事で細かく解説していますので、ぜひご確認ください。

中小企業診断士と応用情報技術者の関連を解説!両方取るメリットは?

中小企業診断士とITパスポート資格

中小企業診断士の勉強をしていて、ITの知識が問われる「経営情報システム」の科目に苦手意識のある方も多いのではないでしょうか。

そのような方は、ITパスポート資格を勉強するのも選択肢の一つです。

ITパスポート試験の科目のほとんどが「経営情報システム」の内容と重複しており、中小企業診断士試験の勉強に役立ちます。

ITパスポートは、ITに関する基本的な知識を幅広く身につけられる資格です。

学生や若手の社会人など初めてITを学ぶ方も対象となる資格のため、初心者でも受験のハードルが低く、短期間で合格を狙えるでしょう。

中小企業診断士とITパスポート資格について気になる方は、以下の記事で詳しくまとめていますので、ぜひご確認ください。

中小企業診断士の合格にITパスポート資格は必要?勉強する意味は?

中小企業診断士と基本情報技術者

中小企業診断士の「経営情報システム」の勉強に活かせる資格には、基本情報技術者もあります。

基本情報技術者は、IT業界への登竜門として人気の国家資格です。

プログラマーやシステムエンジニア、WebデザイナーなどIT業界に関わる数多くの人が、IT技術の基本を学ぶために資格を取得しています。

基本情報技術者の試験では、ITと経営全般に関する知識を習得できます。

中小企業診断士とあわせて保有していると、IT戦略検討や導入支援に対して、的確な助言ができるようになるのがメリットです。

以下の記事では、基本情報技術者の試験内容や、ITパスポート資格・応用情報技術者との違いなどを詳しく解説していますので、ご確認ください。

中小企業診断士と基本情報技術者。両方の資格を取得するメリットとは?

中小企業診断士と簿記資格

中小企業診断士試験の勉強で「財務会計」の科目に苦戦する方も多いでしょう。

そのような方は、簿記資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか。

簿記資格と財務会計科目は学習内容が重複しており、勉強を効率良く進めるために簿記の知識が有用だといわれています。

また、中小企業診断士の二次試験では、財務諸表をもとに企業の現状を分析する筆記試験があり、簿記の知識が役に立ちます。

ただし、簿記の学習内容のなかには、中小企業診断士試験の範囲外の深い知識が必要とされることもある、などが注意点です。

簿記資格取得のメリットやデメリットなどは、以下の記事で詳しくまとめていますので、ご確認ください。

簿記資格は中小企業診断士試験の合格に必要?習得のメリットを徹底解説

中小企業診断士と経済学検定

中小企業診断士の知識を活かして取得できる資格では、経済学検定がおすすめです。

具体的には、「経済学・経済政策」の内容に関連しています。

経済学検定は、ビジネス社会において必要とされる経済学の基礎知識と、その応用力を養成する検定です。

「ミクロ経済学」と「マクロ経済学」が対象となる「EREミクロ・マクロ」という科目において、中小企業診断士で学習した内容が役に立ちます。

ただし、すべての試験範囲が重複しているわけではなく、経済学検定を学習してから診断士の合格を狙う場合は、効率良く勉強を進める必要があります。

経済学検定の内容や中小企業診断士との関連性、ダブルライセンスを目指すうえでの注意点など、詳しくは以下の記事をご確認ください。

中小企業診断士に経済学検定は役に立つ?両者の関係性と勉強法を解説

中小企業診断士と経営学検定

経営学検定は、中小企業診断士の学習と同時進行で取得できる資格です。

なぜなら、1次試験科目の「経営理論」と、経営学検定の「初級・中級」の内容が類似しているためです。

経営学検定は、経営やマネジメントに関する基礎から専門知識に関する試験で、多くの大学や企業で活用されています。

転職やキャリアアップにも有効な資格のため、取得するメリットは十分にあるでしょう。

経営学検定を学習することで、中小企業診断士の広い試験範囲も効率よく学習でき、短期間でダブルライセンス取得を目指せるでしょう。

経営学検定と中小企業診断士の共通点や、効率的な勉強方法などを以下の記事でまとめていますので、ぜひご確認ください。

中小企業診断士と経営学検定の関係(共通点)とメリットや勉強法を解説

中小企業診断士と販売士(リテールマーケティング)

中小企業診断士とのダブルライセンスで人気があるのが販売士です。

中小企業診断士の1次試験の範囲と、販売士の試験範囲は多くの項目が重複しており、効率良く取得できるためです。

販売士は、小売・流通業の専門知識を身につけられる資格です。

特に販売士1級は難関資格のため、保有していると小売・流通業界関係者から安心して経営コンサルティングを任せてもらえます。

また、販売士の仕事を通して取引先とのパイプができ、診断士としての仕事の幅が広がるなどのメリットもあります。

以下の記事では、販売士の詳しい仕事内容や試験範囲、ダブルライセンスのメリット・デメリットなどを詳しく解説していますので、ぜひご確認ください。

中小企業診断士が販売士を受ける理由とメリット・デメリットを解説

中小企業診断士と社労士

社労士とのダブルライセンスも、中小企業診断士として仕事をするうえで大きな強みとなります。

どちらも難関資格のため、保有していると顧客からの信頼度が上がり、他の中小企業診断士との差別化を図れます。

社労士は、社会保険労働法に基づいた国家資格で、企業の「人材」に関する専門家です。

一方で中小企業診断士は、企業の「モノ」「金」に関するコンサルティングで強みを発揮します。

2つの資格を保有することで、企業の根幹である「人」「モノ」「金」に関する業務を1人で担うことができ、仕事の幅が広がります。

どちらも難易度は高めですが、メリットが大きくおすすめの関連資格です。

社労士の詳しい仕事・試験内容や、ダブルライセンスで期待できる将来性などを以下の記事でまとめていますので、ぜひご確認ください。

中小企業診断士と社労士のダブルライセンスが強い4つの理由を徹底解説

中小企業診断士の関連資格のまとめ

この記事では、中小企業診断士の関連資格について、さまざまな情報をご紹介しました。

このページで触れている内容は、各関連資格のほんの一部にすぎません。

項目ごとに詳しい解説記事を準備していますので、気になった内容はぜひご確認いただけますと幸いです。

あなたに合った関連資格を取得して、中小企業診断士として活躍の場を広げていきましょう!

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