中小企業診断士の試験内容は?科目別の難易度についても徹底比較!

中小企業診断士資格の試験情報

中小企業診断士の試験を受けるにあたって、試験内容や難易度は気になりますよね。

「科目別の内容や難易度をもとに学習の計画を立てよう!」と考えている人もいるのではないでしょうか。

前もって試験内容や難易度を知っておけば、より安心して試験対策をしていけますよね。

特に一次試験は科目ごとに合格率の差がありますし、傾向を押さえた対策が必要です。

とはいえ、難易度の感じ方は人によって違いがあります。

そこで、今回の記事では以下についてお伝えしていきます。

  • 試験内容と過去5年間の科目別合格率
  • 各科目の傾向と難所になりそうなポイント

まずは、公式が公表するデータから難易度を分析した結果を解説します。

ただ、数値上の比較だけではイメージしにくい部分もありますよね。

今回は各科目の傾向を解説しつつ、難易度の感じ方についても例を紹介していきます!

「勉強を始める前に、科目別の難易度を知っておきたい!」という方はぜひ、最後までお付き合いください。

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中小企業診断士の試験科目は?合格率はどのくらい?

中小企業診断士の試験は一次試験と二次試験に分かれています。

一次試験ではマークシート方式の全7科目、二次試験では全4科目の筆記試験に加えて口述試験を受験します。

各科目について一覧表にまとめましたので、まずはどのような科目があるか確認しましょう。

一次試験の科目一覧

試験科目 主な内容
A 経済学・経済政策  マクロ経済学、ミクロ経済学
B 財務・会計 ファイナンス(財務)、アカウンティング(会計)
C 企業経営理論  経営戦略論、組織論、マーケティング論
D 運営管理  生産管理、店舗・販売管理
E 経営法務 企業経営に関する法律と制度
F 経営情報システム  情報通信技術に関する基礎的知識、経営情報管理
G 中小企業経営・中小企業政策 中小企業経営、中小企業政策

参考までに、一次試験には科目ごとに受験を免除できる制度があります。

主な受験免除対象者は以下の通りです。

  • 昨年もしくは一昨年度の科目合格者
  • 所定の資格を保有する者

その他、より詳細な条件が気になる方は、公式ホームページをご確認ください。

二次試験の科目一覧

筆記試験科目 出題テーマ 関連する一次試験科目
A  中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅰ 組織・人事 C 企業経営理論
B  中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅱ マーケティング・流通 C 企業経営理論

D 運営管理

C  中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅲ 生産・技術 D 運営管理
D  中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅳ 財務・会計 B 財務・会計

上記の4科目に合格後、口述試験を行います。

口述試験の出題範囲は筆記試験で扱った事例です。

過去5年間の科目別合格率

さて、受験科目を把握したところで、科目別の難易度について見ていきましょう。

ここでは過去5年間の科目別の合格率を算出し、傾向を分析しています。

一次試験の科目別合格率は、公式ホームページで公表されたデータをもとに以下の数式で算出しています。

  • 科目合格者数÷科目受験者数 ×100(%)※小数点第2位で四捨五入

二次試験の筆記試験合格率は、公式ホームページで公表されているデータを引用しています。

平成29年度 平成30年度 令和1年度 令和2年度 令和3年度 5年間平均
A 経済学・経済政策  23.4% 26.4% 25.8% 23.5% 21.1% 24.0%
B 財務・会計 25.7% 7.3% 16.3% 10.8% 22.4% 16.5%
C 企業経営理論  9.0% 7.1% 10.8% 19.4% 34.7% 16.2%
D 運営管理  3.1% 25.8% 22.8% 9.4% 18.4% 15.9%
E 経営法務 8.4% 5.1% 10.1% 12.0% 12.8% 9.7%
F 経営情報システム  26.6% 22.9% 26.6% 28.7% 10.6% 23.1%
G 中小企業経営・中小企業政策 10.9% 23.0% 5.6% 16.4% 7.1% 12.6%
二次試験

筆記Ⅰ~Ⅳ

19.4% 18.8% 18.3% 18.4% 18.3% 18.6%

引用元 中小企業診断士資格取得を目指す方に中小企業診断士試験のご案内です (j-smeca.jp)

科目別に過去5年間の合格率を分析すると、以下の傾向が見えます。

  • 一次試験において、過去5年間の平均合格率がもっと最も低いのは「経営法務」
  • 一方、一次試験科目の中で過去5年間の平均合格率がもっと最も高いのは「経済学・経済政策」
  • 次いで過去5年間の平均合格率が高いのは「経営情報システム」
  • 二次試験の筆記試験は合格率が安定しているが、一次試験は年度ごとの合格率にばらつきがある

以上のように、データからも一定の傾向は読み取れます。

しかし、難易度の感じ方には個人差もあり、データだけで難易度を判断することは困難です。

そこで、改めて各科目のより詳しい傾向と注意点を解説していきます。

一次試験の傾向と難易度

「経営法務はいつ受験しても難しそう」

「一次試験の科目は年度によって合格率がバラバラで難易度が読めない」

など、数字だけではなかなか難易度を実感できず、不安ですよね。

ここでは、一次試験の全7科目の傾向と難易度の考え方の目安を紹介しています。

ぜひ参考にしてみてください。

経済学・経済政策

  • マクロ経済学とミクロ経済学を中心に主要理論と経済政策が出題される
  • 供給曲線や需要曲線といったグラフが多い
  • 合格率は例年、約20%~25%ほど

この科目の最大の特徴はグラフが多く登場することです。

大学で経済学を学んでいた、という人にとっては見慣れたグラフかもしれません。

一方、図表や数字に抵抗のある人にとっては厄介な出題形式です。

例年の合格率が安定している、という点では対策しやすい科目と言えるでしょう。

財務・会計

  • 財務と会計の2分野から、数字による経営判断力が問われる
  • 手計算で計算問題に挑む
  • 年度によっては合格率が低い

財務・会計の出題内容は主に計算問題です。

簿記に関連した内容も多いため、簿記資格を持つ人にとっては有利な科目となるでしょう。

加えて、一次試験では電卓の持ち込みが認められていないため、手計算を行う必要があります。

そのため、計算が苦手な人にとっては手強い科目になりそうです。

年度ごとに難易度が変動しやすい点にも注意しましょう。

企業経営理論

  • 出題分野は経営戦略論、組織論、マーケティング論
  • 最も基礎的な科目
  • 年度ごとの合格率の変動が大きい

中小企業診断士に不可欠な基礎知識が問われる科目です。

出題範囲は広いですが、基礎的な内容も多いので勉強自体は進めやすいでしょう。

ただ、過去5年間における合格率の変動は極めて大きく、一筋縄ではいかない科目です。

運営管理

  • 出題内容は生産管理と店舗・販売管理から構成される
  • 勉強法は暗記が中心
  • 年度ごとに難易度の変動が見られる

製造業や店舗でのオペレーションに関する知識が問われます。

製造や販売に携わった経験のある人にとっては、内容がイメージしやすく有利な分野となるでしょう。

暗記を中心とした勉強法で対策可能ですが、合格率の変動が激しい科目なため油断はできません。

経営法務

  • 企業の経営に関する法律とその周辺知識が出題される
  • 出題傾向に偏りあり
  • 合格率が低い

企業の経営に関する法的知識が問われる難関科目です。

あなたがもし、法律の専門家であれば朝飯前の科目だったところですが、そうもいきませんよね。

実際、「法律用語や法律の考え方が難しい…」と嘆く受験者も多く、例年の合格率は低水準に留まっています。

ただ、難易度が高い一方で出題傾向には偏りがあります。

法律用語に慣れながら過去問を解くなど、効率を重視した対策がオススメです。

経営情報システム

  • 基礎的知識と経営情報管理を中心にITの知識が問われる
  • 過去5年間の平均合格率は高め

情報システムの知識と、経営への応用スキルを問う科目です。

ITに詳しい人は合格を狙いやすいのではないでしょうか。

一方、あまりITに触れたことのない人には難しく感じる部分も多く、苦戦が予想されます。

合格率は比較的高い科目ですので、例年通りであれば身構えすぎることはありません。

ただし、令和3年度には合格率が大きく低下しているので油断せずに対策しましょう。

中小企業経営・中小企業政策

  • 国の中小企業に対する支援施策が問われる
  • 出題は中小企業白書が中心
  • 毎年内容が更新されるため、過去問を使用した対策は不向き
  • 年度によって合格率にばらつきがある

この科目では、中小企業における経営と政策の2分野が問われます。

主に前年度の中小企業白書からの出題となっており、毎年出題内容が更新されます。

出題内容が毎年更新されるため、過去問対策のみでは合格が目指せず、多くの受験生の頭を悩ませています。

そのためか、年度による難易度の差が大きい科目となっています。

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二次試験の傾向と難易度

二次試験では、一次試験の合格者を対象に筆記試験を行い、さらに筆記試験の合格者を対象に口述試験を行います。

それでは、筆記試験と口述試験の傾向と難易度を確認していきましょう。

筆記試験

過去5年間を通して、筆記試験の合格率は約18〜19%と安定しています。

二次試験の難易度は、毎年一定水準を維持していると言えるでしょう。

全4科目の各特徴は以下の通りです。

中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅰの特徴

  • 出題テーマは関する経営戦略
  • 一次試験の「企業経営理論」と関連する
  • 生産性向上に向けた組織戦略が問われる

中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅱの特徴

  • 出題テーマはマーケティング・流通
  • 一次試験の「企業経営理論」と「運営管理」の応用力が問われる
  • 小売業やサービス業の事例を中心に、読解力が求められる問題が多い

中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅲの特徴

  • 出題テーマは生産・技術
  • 一次試験の「運営管理」と関連する
  • 製造業を中心とした出題が予想される

中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅳの特徴

  • 出題テーマは財務・会計
  • 一次試験の「財務・会計」の応用力が問われる
  • 財務諸表から経営分析を行う問題が多い

全科目を通して、事例に基づく対象企業の状況把握、課題抽出、助言能力が問われます。

筆記試験は、暗記さえすれば合格できる出題形式ではありません。

記述式なので、考えをまとめることが得意な人は相性の良い試験と言えるでしょう。

口述試験

  • 受験生1人につき約10分程度、数名の面接官と対話。
  • 筆記試験で出題された事例からランダムに質疑応答
  • 合格率は極めて高い
  • 資料の持ち込みは禁止

受験者のほぼ全員が合格する試験と言われており、一次試験と二次試験の筆記試験に合格できる実力があれば対応可能です。

今までのふるいに掛けるための試験とは違い、実務に向けての能力確認を兼ねた試験とも言えます。

ただし、資料の持ち込みは認められていないため、事前に筆記試験の復習をしておくと良いでしょう。

まとめ

さて、今回の記事では以下についてお伝えしてきました。

  • 一次試験は全7科目、二次試験は全4科目の筆記試験に加えて口述試験を行う
  • 一次試験における最難関科目は「経営法務」
  • 合格率が高い一次試験科目は「経済学・経済政策」 と「経営情報システム」
  • 一次試験は各科目の傾向と合格率の推移を意識した対策が必要
  • 二次試験の筆記試験は暗記だけでは合格できない
  • 二次試験の口述試験は合格率が極めて高い

科目別の難易度について、よりイメージが湧いたのではないでしょうか。

各科目の傾向とあなたの得意不得意を照らし合わせて、受験対策を行いましょう。

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