突然の異動は自分の希望と違う場合や家族がいる場合に思い悩んでしまうことが多いと思います。
特に技術職から営業職への異動や転職は、これまでの職場環境がガラッと変わってしまうことやこれまでの経験や知識が無駄になる事に不安を感じてしまう方が多いかもしれません。
今回はそんな技術職の方に技術営業職への異動・転職のメリットとデメリットをまとめました。
技術営業職とはどんな仕事か
技術営業職とは技術的な専門知識を活かして商品やサービスを顧客に提案する仕事です。
一般的な営業でも商品やサービスを理解して顧客に提案や販売を行います。
一方で技術営業職は、一般的な営業よりも商品やサービスに関する深く幅広い専門知識を活かして、顧客のニーズにあった商品の選定や提案をする仕事です。
セールスエンジニアと呼ばれることもあり、技術と営業を兼ねるスペシャリストです。
技術営業に求められる事は
技術と営業を兼ねる技術営業には、理系や工学系の専門知識と顧客の課題やニーズを引き出すことができるコミュニケーション能力が必要です。
ここでは技術営業職に求められる能力を3つご紹介します。
顧客のニーズや課題を的確にとらえる
顧客の課題や要望を的確にとらえるには、話す力よりも聞く力や聞き出す力(ヒアリング力)が重要です。
顧客が抱えている課題や望んでいる事を具体的に聞き出してイメージできる事が必要です。
特に、技術的な専門知識を持っていることで、顧客の持つ課題や要望をどうすれば解決できるか、自社の持つサービスや製品と紐づけて考える能力が重要になります。
商品やサービスの技術的に理論立てた提案
顧客が抱えている課題や要望が自社の商品やサービスで対応できるか、或いは自社の技術で対応できるかを判断し、顧客にあった商品やサービスの有用性や特長を技術的に補足しながら提案、販売することが重要です。
但し、開発に携わった商品などは思い入れが強くなりすぎることもあり、顧客のニーズを都合良く解釈して提案を押し付けることがないように注意が必要です。
商品やサービス導入への技術的なサポート
一般の営業職も販売する商品やサービスの知識は必須で販売に関するノウハウを持っています。
技術営業職は、一般の営業職より深く幅広い専門的な知識を活かし、他の営業職を技術的にサポートすることが求められます。
技術職から営業職への異動・転職メリット
技術営業職への需要は高く、幅広い分野で活躍が期待されています。
ここでは技術職から技術営業職への異動・転職によって報われるメリットを6つご紹介します。
異動・転職問わず技術者としての知識と経験が武器になる
技術職で培った自社品や他社品の知識や生産工程などの知識が商品やサービスの提案時により厚みのある情報として提供できます。
その結果、顧客の信頼を得やすく、顧客の抱える課題についての問い合わせや相談が増えてくるので、次の売り上げに繋がりやすくなります。
新規開発案件の発掘ができる
これまで技術職で培った知識や経験から、顧客が抱えている課題や要望が自社の商品やサービスで対応できるか、或いは自社の技術で対応できるかを判断できます。
顧客のニーズや課題を解決するために、既存商品やサービスが存在しないもので自社の技術で対応可能な案件を見つけ出し、新たな製品開発につなげられます。
顧客からの信頼を得やすい
技術職で培った生産工程などの知識や経験を活かし、顧客からのイレギュラーな注文に対してもある程度のタイムスケジュールの予測がつきます。
裏付けを持てることで顧客との交渉をスムーズに行えるため、信頼にも繋がります。
出世に繋がりやすい
社内異動で技術営業に選ばれる人は、技術職の中でもコミュニケーション能力や対応力を評価されている可能性が高く、幹部候補として見なされることが多いです。
また、複数の部署を経験する事で社内の複数部署に強力な人間関係を築きやすく、社内でもリーダーシップを発揮しやすくなります。
所得が上がり易い
技術営業職の平均年収は、国税庁が発表している平均年収よりも高いです。
また、社内異動で技術職から技術営業職に異動する人は、残業代などがなくなることで一時的下がる場合はありますが、幹部候補と見なされるケースが多い為出世に繋がり、所得も上がります。
キャリアアップにつながる
社内異動では複数部署の経験や人脈を活かすことでリーダーシップが発揮できマネジメントにも活きます。
また、転職ではITや半導体メーカーなど先端技術を扱う分野で需要が高いため、先端技術に携わることができ、キャリアアップにもつながります。
技術職から営業職への異動・転職デメリット
異動・転職を問わず技術職と営業職では求められる事が違うため、営業職への変化に対応する事の難しさがあります。
技術と営業とのギャップ
技術職と営業職の違いの一つに、話し方や話す内容の違いがあります。
技術職では不確かなことを顧客に伝えることはNGとされがちですが、営業職になると可能性がある事や話を多少大きくする話法も必要となります。
これまで技術職での経験が長い方ほど、そのギャップに違和感を覚えるでしょう。
人間関係の再構築が必要
新たな職場や部署に代わるので、一から人間関係を構築しなくてはいけません。
また、顧客との関係も新たに構築する必要があります。
ただし、技術職としての異動でも人間関係の再構築が必要になります。
その相手が技術職のメンバーではなく、営業職のメンバーという点で、苦労する部分があるかもしれません
すぐに結果がついてこない
これはどんな異動や転職においても同様のことですが、新たな環境に代わることで効率よく仕事を行う事は難しいと思います。
特に営業職はこれまでの技術職とは異なることを求められる為、すぐに結果が出ないことがあります。
短期間での結果(ノルマ)を求められる
技術職と営業職の違いのひとつに成果を評価する期間の違いが挙げられます。
営業職では技術職よりも短く限られた期間で成果(数字)を上げる事か求められます。
技術職から営業職への異動・転職に向いている人
技術営業は顧客が抱えている課題やニーズを的確に捉える事が必要な仕事です。
その為、理系や工学系に深い知識を持ち、顧客の抱えている問題や課題のコアの部分を見つけ出す力と、聞き出すヒアリング力を持ち合わせていると活躍できるでしょう。
また、顧客に必要な情報を伝える力も必要です。
専門用語ばかり並べるのではなく誰にでも理解できるように伝えることができるコミュニケーション力があると活躍できます。
技術職から営業職への異動・転職の注意点
技術営業では顧客のニーズや課題を聞き出し商品やサービスの提案を行います。
技術職の経歴が長いほど専門用語を一般的な用語と勘違いしてしまいがちです。顧客に対しては専門用語ではなく一般的な用語を用いてわかりやすく伝える必要があります。
また、開発などに携わった商品などは思い入れが強くなりすぎることもあり、顧客のニーズを都合良く解釈し提案を押し付けないように注意が必要です。
技術営業では営業のスキルを磨く必要がありますが、技術に関する知識のアップデートも重要です。常に新しい事を学ぶ姿勢も必要になります。
仕事に活かす知識を効率よく得る方法
今回紹介したような仕事をする上での悩みの解消、さらに仕事に活かせる知識を体系的に効率よく得るためには、資格試験向けの教材を活用するのが効果的です。
私は、中小企業診断士という国家資格の勉強を始めたことで、経験で何となく理解していた情報の歴史や理論を把握することができ、選択肢を広げることができました。
社内での評価も高まり、予定より1年早く昇格に繋がり、中小企業診断士の一部の内容を講座形式で社内教育にした結果、チームメンバーの能力も高まっています。
実際に試験を受けない場合にはあまり費用をかけられないかもしれませんが、私が購入した診断士ゼミナールは5万円程度で受講が可能です。
少し高いなと感じるかもしれませんが、社内での評価が高まることで仕事がしやすくなり、金銭面でも1年早く昇格したり、賞与の査定が1段階高くなれば十分元が取れるのではないでしょうか?
私が受講したもの以外にも、5万円程度で受講できるおすすめの講座を以下に紹介しますので、ぜひご活用ください。
オススメの中小企業診断士 通信講座
オススメNo.1:スタディング
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オススメNo.2:診断士ゼミナール
コスパ抜群で、イラストが多くわかりやすい動画講義がおすすめ!ダウンロード可能で屋外でもギガを気にせず勉強できる。
オススメNo.3:アガルートアカデミー
フルカラーのテキストと単元ごとの動画講義がわかりやすい!さまざまな割引制度も充実。
オススメNo.1,2の比較記事はこちら!⇒スタディングと診断士ゼミナールの比較
まとめ
技術営業職への異動・転職のメリットとデメリットについてまとめました。
メリット
- 技術者としての知識と経験が武器となる。
- 新規開発案件の開拓や新製品開発に携わることができる。
- イレギュラーに対応しやすく、顧客から信頼を得られる。
- 出世に繋がる。
- 所得が上がる。
- キャリアアップにつながる。
デメリット
- 技術職と営業職のギャップに戸惑う。
- 人間関係を再構築する必要がある。
- 結果がすぐ表れにくい。
- 短期間での成果(ノルマ)を求められる。
顧客のニーズや課題を的確にとらえる事ができる力やコミュニケーション力が高い人は技術から技術営業に異動・転職しても成功できるかもしれません。
但し、技術的な知識や経験をひけらかすことなくわかりやすい言葉で顧客に寄り添うことも必要だと思います。
技術職から技術営業に異動・転職を考えて見える方は参考にしてみてください。
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