営業マンが中小企業診断士資格を取得するメリット・デメリットは?

中小企業診断士資格とは

営業職としてのキャリアステップを考えている方の中には、中小企業診断士資格に興味を持っている方も多いのではないでしょうか。

中小企業診断士の学習で得られる知識は、顧客と直接コミュニケーションを取る営業という職種と相性がいいといわれています。

しかし、中小企業診断士資格の取得難易度はとても高いので、取得するためにはかなりの勉強時間が必要です。せっかくとっても使わなかったということが無いように、十分なメリットを知った上で資格取得の勉強に取り掛かりたいですよね。

結論からいえば、中小企業診断士資格は多くの営業マンにとって取得するメリットのある資格です。

この記事では、中小企業診断士資格取得で学べることや、営業マンが中小企業診断士資格を取得するメリット・デメリットについて解説をしていきます。

現在営業職で活躍しているあなたが、ステップアップの手段として中小企業診断士資格の取得へ踏み出す判断材料の一つになることでしょう。

中小企業診断士とはどのような資格か

まずは中小企業診断士がどのような資格で、何を学ぶのかについて簡単に解説します。

中小企業の経営に関するコンサルティング業務をするための資格

中小企業診断士は、中小企業の経営に関する診断や助言、つまりコンサルティングをするための資格です。コンサルティング関連の資格として、キャリアコンサルタントや行政書士、FPなどがありますが、中小企業診断士は、経営に関するコンサルティングで唯一の国家資格です。

主に中小企業の経営状態をよくするために現状の課題を発見し、その課題を解決するための助言を行うことが、中小企業診断士の主な業務とされています。

中小企業診断士で学ぶ科目

中小企業診断士資格を取得するためには、1次試験と2次試験に合格し、さらに実地訓練に相当する実務補習を完了する必要があります。

以下にそれぞれの試験について、学習内容を簡単にご案内します。

1次試験の試験科目

1次試験はマークシートによる択一試験にて行われます。

試験科目は全7科目におよびます。

  1. 経済学・経済政策
  2. 財務・会計
  3. 企業経営理論
  4. 運営管理
  5. 経営法務
  6. 経営情報システム
  7. 中小企業経営・中小企業政策

2次試験4科目

2次試験は、論述形式と口述形式にて行われます。

論述試験は、「中小企業の診断及び助言に関する実務」に関する4つの事例(科目)について出題されます。

口述試験は、下記4科目のうち1科目について出題されます。

  1. 組織・人事
  2. マーケティング・流通
  3. 生産・技術
  4. 財務・会計

営業マンが中小企業診断士資格を取得するメリット

ここまでで、中小企業診断士とはどのような資格かお分かりいただけたのではないでしょうか。

次に、営業職をされているあなたが中小企業診断士資格を取得するメリットを5つご紹介します。

経営に関する知識が学べる

営業マンとして顧客訪問や接待をする中で、役員クラスの方とお話をする機会もあるでしょう。

いきなり役員クラスの方と会話をするとなると、何を話せばいいのか難しいですよね。

普段実務的なやりとりをする担当レベルの方と、経営に携わる役員レベルの方では、当然見ている視点が異なります。

そこで中小企業診断士資格を持っていて経営に関する知識を習得していれば、役員クラスの方と近いレベルで会話を交わせます。

決裁権をもつ上位役職者や役員の方から一目置いてもらえる存在になれば、あなたの商談は間違いなくスムーズに進むことでしょう。

企業分析し課題解決の提案力、マーケティング能力がつく

論述形式で行われる中小企業診断士の2次試験では、事例文から課題を発見し、設問に対して論理的に解答する力が求められます。

競争がより激しくなっている昨今、営業マンに求められるスキルは単に物を売り込むだけでは足りません。

顧客の潜在的な課題を発見し、それを解決するような提案ができれば営業マンとしてとても価値がある存在です。

しかし、日々の営業活動の中で顧客の潜在的な課題を見つけ出すことは決して簡単ではありませんよね。

中小企業診断士資格の学習を通じて、顧客企業の財務状況を分析したり、マーケティング能力を身につけたりすることで、今までにない視点で顧客と商談できるようになります。

マネジメント能力を学ぶことで社内のキャリアアップに役立つ

今後あなたが部下を持つようになれば、組織をマネジメントしていかなければなりません。

いいプレーヤーがいいマネージャーになるとは限らないという言葉を、あなたも聞いたことがあるのではないでしょうか?

中小企業診断士資格試験では、企業経営や組織・人事に関する問題が出題されます。

資格取得に向けて学習をすることは、同時にマネジメントについて学ぶことになりますので、出世を狙いたい営業マンにとっても学ぶメリットは十分あるのではないでしょうか。

転職によるキャリアアップの幅が広がる

中小企業診断士資格は、異業種への転職を考えている営業マンにも取得するメリットがあります。

中小企業診断士の学習で得られるマーケティング能力やコンサルティング能力は、顧客分析から課題を発見し解決策を提案するスキルです。

これらは、売る商品やサービスを問わずどのような業種でも求められる能力ですよね。

副業としてコンサル経験を重ねて人脈が広がれば転職のチャンスも得られますし、一般的に年収水準の高いコンサル企業への転職を狙うにも能力を証明する資格として役に立ちます。

副業や独立に役立つ

今は国も副業を後押しする時代。

自社製品やサービスの売り込みを本業としている営業マンの中には、「自分には副業のスキルが無い」と思っている方もいるのではないでしょうか。

中小企業診断士の資格があれば、副業として中小企業へのコンサル業務を請け負うことも可能です。

また、あなたが本業の営業マンとしてのスキルを活かし顧客を徐々に増やしていくことができ、副業が軌道に乗れば独立することも視野に入ってきます。

営業マンが中小企業診断士資格を取得するデメリット

ここまでは、営業マンが中小企業診断士資格を取得するメリットについて解説してきました。

中小企業診断士資格には取得するメリットが多くあります。

このような資格を取得すること自体のデメリットはありませんが、中小企業診断士は合格難易度が高く、取り組むには覚悟のいる試験です。

資格取得を目指すかどうかは、自身の目的と合っているかをよく考えてから決めたほうがいいでしょう。

短期的な営業スキル向上、営業成績アップには役立ちづらい

中小企業診断士資格は、マーケティングやコンサルタントなど、営業に役立つ経営理論を学べます。

しかし、今あなたが取り扱っている商品やサービスに関する販売スキルの向上にすぐ役立つ内容ではありません。

契約を勝ち取るための商品の売り込み方や営業トークなどを学びたいのであれば、営業に特化した資格取得やセミナー受講が最も近道となるでしょう。

すぐにキャリアアップを狙いたい人には、時間対効果が悪い

中小企業診断士資格は合格率が4%前後と難関であり、合格するには多くの勉強時間が必要です。

転職活動においていい評価を得られる資格には間違いありませんが、中小企業診断士資格が必須となる求人は多くありません。

また、年功序列が多い日本企業では、中小企業診断士資格を取得したからといってすぐに出世に繋がることは少ないでしょう。

中小企業診断士資格は、副業としてコンサル業務をしたい方はぜひ取得したいですが、簡単に取得できる資格ではありません。

「今すぐ副業で稼ぎ始めたい」という方にとってはあまり向いていない資格と言えます。

中小企業診断士試験おすすめの通信講座

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まとめ

ここまで、下記の3点について解説をしてきました。

  1. 中小企業診断士資格では何を学ぶのか
  2. 営業マンが中小企業診断士資格を取得するメリット
  3. 中小企業診断士資格の取得に向かない人

中小企業診断士資格は取得難易度は高く、すぐに成果を出したい方にとってはメリットが少ないかもしれません。

しかし、中小企業診断士資格の学習で得られる経営に関する知識やマーケティング能力は、営業職にとってとても大切なスキルです。

長期的な目線で営業職としてのキャリアアップを考えている方や、出世や独立を考えている方には資格取得へチャレンジする魅力が多い資格でもあります。

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