戦略策定のプロセス/ビジネスに欠かせない3つのステップ

中小企業診断士とマーケティング

経営戦略は現代のビジネスにおいて必要不可欠なものであり、うまく活用することで顧客に対して適切なアプローチを行うことができます。

しかし、戦略策定をするといっても経験がない場合には、どのように進めていったらわからない場合が多いのではないでしょうか?また、策定したプロセスが適切なのかどうかを判断するのも簡単ではありません。

そこでこの記事では、戦略策定のプロセスを目的(何をするか)・現状分析(出来るのか)、戦略(何をどこでやるか)の3つのステップに分けて解説していきます。

戦略の基本プロセスとは?

戦略とは、理想の目的を達成するための計画のことです。実際に戦略を策定する場合は、単に目的を設定するだけではなく、具体的に

  • 「どのように進めていくか?」
  • 「どのような組織を構築していくか?」

といった、今後の行動まで落とし込んで考える事が重要となります。

現代の企業がおかれている環境は、日々めまぐるしく変化しています。

自社が競合他社よりも優れているポイントを継続的に持ち続け、限られた資源の中で5W1H(いつ(When)、どこで(Where)、誰が(Who)、何を(What)、なぜ(Why)、どのように(How))を考え、目的達成のための方針をしっかりと定めることが必要です。

戦略を策定するために必要なステップ

戦略策定のプロセスを目的(何をするか)・現状分析(出来るのか)、戦略(何をどこでやるか)の3つのステップに分けて説明していきます。

ステップ1 目的の理解(何をするか)

戦略策定を行う目的は何なのか、具体的に理解していきます。目的が抽象的で中身がない場合、目的を達成するための方向性が決まらなくなります。そこで、具体的で明確な目的を立て、理解することがとても重要です。

ミッション(目的)の明確化

ミッション、例えば将来どのようになりたいかといった普遍的・抽象的な目的や価値観、存在意義、行動指針を明確にすることで、最終的に向かうべきゴールが何なのかを理解することが可能です。

ビジョン(目標)の明確化

抽象的なミッションに対し、数値などを盛り込んだ、具体的なビジョンを明確にします。また、ビジョンを達成するために必要な行動や実行計画、時間軸管理(いつまでに達成するのか?)が管理できるようにします。

ステップ2 現状の分析(やる意味があるのか・出来るのか)

ステップ1で決めた目的が本当にやる意味のある事かの裏付けのために、自社がおかれている環境や自社の特徴を分析します。その上で、失敗するリスクのある戦略の排除や無意味な行動の中止といった判断を行います。

分析方法は、外部要因である市場・顧客(求職者)と内部要因である自社の関係性を把握することができる3C分析やや自社の強みと弱み、活用可能な機会と排除すべき驚異などの情報を整理することができるSWOT分析があります。

  • 3C分析(「Customer:市場・顧客」、「Competitor:競合」、「Company:自社」の頭文字をとった3つの視点行う分析)
  • SWOT分析(「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」と4視点の頭文字をとったフレームワーク)

3C分析をSWOT分析と組み合わせて活用することで、顧客と競合に対しどのように自社の強みを活かすことができます。

また、克服すべき弱みの可視化も可能です。さらに、ターゲット市場の価値観やニーズや自社と競合の状況を分析することで、事業を成功へ導くヒントを見つけることが出来ます。

3C分析

3C分析の目的は、市場・顧客、競合、自社のそれぞれの分析から成功要因を発見することが可能です。

成功要因を発見できれば、事業の成功に向けて進むべき方向性を見出すことができます。外部、内部環境を照らし合わせることで、自社の強みや弱みを抽出できます。

Customer(市場・顧客)

市場、顧客を知らないままでは自社の評価もできないため、まずは市場規模や成長性、顧客ニーズなどの分析を行います。実際の分析では、マクロ分析とミクロ分析の2つの分析を行います。

マクロ分析とは、社会全体の自社のビジネスに与える外部要素(政治・経済・社会・技術)で、自社の意向でどうこうできるものではありません。

それに対し、ミクロ分析とは、特定の業界が自社のビジネスに与える影響を分析するものをいいます。

Competitor(競合)

競合の分析は、売上数値や社員数、市場シェアをはじめとする競合の状況、競合の製品やサービスの強み弱みの分析を行います。

自社の強みとなる商品は、競合の商品としっかりとした差別化ができているかを確認します。また、競合が行っているサービスにおいて、自社で取り入れられる部分はないかを探し、取り入れるべき内容があれば取り入れるといいでしょう。

Company(自社)

自社の分析では、市場・顧客と競合の分析結果をもとに、自社の経営戦略を立てます。市場・顧客の変化と、その変化に競合がどのように対応しているか、自社と比較しながら把握していきます。

SWOT分析

Strength(強み)、Weakness(弱み)Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つの観点で分析します。分析で、書き出す項目に重複や漏れがないことを意識することがとても重要です。

ステップ3 戦略の決定と行動

経営戦略は全体像がイメージ出来ることが重要です。どのターゲットに対して行動することが適切なのかを把握し、より早く効率的な進め方でトライ&エラーを繰り返し行うことが必要となります。

戦略ドメインとは

戦略ドメインとは、戦略の対象となる事業領域のことを指します。

一般的に誰に(ターゲットの顧客設定)何を(商品・サービス)どのように(提供方法)の三要素から構成されると言われています。

戦略ドメインの定義

戦略ドメインの定義には、「物理的な定義」と「機能的な定義」の2つがあり、戦略ドメインの捉え方次第で、ビジネスの幅は大きく左右されます。

  • 物理的な定義:定義が具体的で明快だが、本業に特化しているため幅は狭い
  • 機能的な定義:顧客ニーズを中心に据えており、市場の変化に柔軟に対応することできるため、ビジネスの幅は広い

戦略ドメインの決定

戦略ドメインの決定では、自社の強みを活かした事業展開をすべき場所や顧客、どのような製品やサービスの提供を行っていくかを具体的にします。

PDCA

企業戦略・戦術は、計画(Plan)➡実行(Do)➡課題の洗い出し(Check)➡フィードバックを行い、次回の活動(Action)のサイクルを繰り返すことが重要です。

どんなに時間をかけて綿密に計画しても実行する中で数多くの課題が見つかるため、PDCAのどの場面に課題があったのかを明らかにし改善することが重要となります。

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まとめ

戦略策定のプロセスでは、目的(何をするか)・現状分析(出来るのか)、戦略(何をどこでやるか)の3つのステップを順番に決定していき、各ステップにおいて抽象的でなく具体的な形として落とし込んでいくことが重要です。

しかし、具体的な戦略内容を策定するために数値化や分析に必要以上に固執してしまうと、結果よりも分析過程に重きを置いてしまい、目的達成の妨げとなってしまいます。

分析はPDCAの一部であることを理解することが重要です。結果となる目的は不変ですが、結果を得るための戦略はチャレンジしてみることで改善すべき点が見つかり、改善箇所は柔軟に変更して最適解へと結びつけることが必要となるでしょう。

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